首吊り線とは?初心者でもわかる見方とローソク足との関係をかんたん解説

ローソク足の特徴的なかたちの一つに首吊り線というものがあります。チャート上に首吊り線があられたら、今後のトレンドが転換する可能性があります。急激にトレンドが転換することもあるので、投資をするのであれば、首吊り線がどのようなものかを理解しておかなければなりません。

そこでこの記事では、首吊り線についてわかりやすく解説します。この記事を読むことで、首吊り線がどのようなものかがわかり、首吊り線でトレンドの転換点を見分けることができるようになります。

この記事を書いた人
株式会社ジャパンインベストメントスクール 株式投資コンサルタント ファイナンシャルプランナー
児玉一希
プロフィール・所持資格 日本最大級の投資スクール・メールマガジン「ジャパンインベストメントスクール」に所属。毎朝10万人以上に向けて、相場情報を届ける。

首吊り線の前にローソク足とは

首吊り線を理解するためには、ローソク足について知らなければなりません。まずは、ローソク足がどのようなものなのか知っておきましょう。

首吊り線の前に:ローソク足の基礎知識

ローソク足とは、始値・高値・安値・終値の4本値を使って株価の動きを一本の足に正確に表わしたもので、投資判断基準を提供するツールの一つです。ローソク足は日本で生まれたもので、様々な種類があるチャートの中でも代表的なチャートとして認知されています。

海外では、キャンドル・チャートと呼ばれます。江戸時代に出雲国の米商人本間宗久(ほんま そうきゅう)が発案し、大阪・堂島の米取引で使われたことがローソク足の発祥と言われています。ローソク足の読み方については以下で詳しく説明していきましょう。

まず、ローソクの上の部分は、その日の最初に成立した取引の値段である始値が示されています。上ヒゲの先にはその日に取引された内で最も高い値段である高値が示されています。

ローソク足のヒゲの先で常に一番下に表現されるのが安値です。安値はその日に取引された内で最も安い値段を意味します。終値は、その日の最後に成立した取引の値段です。

首吊り線の前に:ローソク足から分かること

ローソク足をみれば様々な情報を得ることができます。ローソク足には、売り手と買い手の勢力関係、マーケットに存在する建て玉(たてぎょく)、ポジションの需給バランス、材料出現後の相場の反応度合いなど、情報が凝縮されるのみならず、投資家心理の心の移り変わりなども表現されています。

まずは、ローソク(ヒゲを含まない部分)の長さに注目してみましょう。大きな陽線(白い色のついたローソク)は、取引が始まってから終わるまでの値上がりが大きかったことを示します。逆に、白いローソクが短ければ、勢いの小さい値上がりだったことが分かります。

次に、ヒゲの長さを見てみましょう。短いローソク本体に長いヒゲが付いている場合は、始値と終値は近い値段だったものの、取引時間中は大きな値動きのある躍動的な相場であったことが分かります。逆に、陽線(白いローソク)に上ヒゲが付いていなければ、その日は最高値で取引が終わったことが分かります。

この場合、買いの圧力が強いままで取引が終わっているので、翌日も上昇すると期待することが可能です。陰線(黒いローソク)に下ヒゲが付いていない場合はその逆で、安値引けは翌日も弱い可能性が高いと推測されます。

首吊り線の前に:ローソク足例

ローソク足には陽線と陰線があります。ここではそれぞれについて説明していきましょう。

陽線とは、株価の動きをローソク足で表すとき、始値に比べて終値が高かった場合に一般的に白で表示される線のことを言います。この陽線が連続的に出るときは、相場は上昇傾向にあると判断できます。

一方、陰線とは、始値に比べて終値が安かった場合に一般的に黒で表示される線のことを言います。この陰線が連続する場合は、相場は下落傾向にあると判断できます。

首吊り線の前に:ローソク足のヒゲ

ローソク足は下図のように、始値と終値が示されているだけの場合、ローソクからヒゲのようなものが伸びてはいません。

しかし、取引が繰り返されるようになると、様々な価格で取引がなされるようになるため、徐々にヒゲが伸びてくるようになります。その日の取引の中でも最も高い値段で取引されたものは高値と呼ばれ、ローソクの上から伸びたヒゲ(上ヒゲ)のてっぺんがこの高値を意味します。

逆に、ローソクの下から伸びたヒゲ(下ヒゲ)の一番下は安値と呼ばれ、その日の取引の中で最も安い値段で取引されたものを意味しています。

下ヒゲが長い場合は、下への圧力はここで出しきって、あとは上がるだけを意味しています。一方で上ヒゲが長い場合は上への勢いはここで一旦落ち着くことを意味しています。

首吊り線の前に:ローソク足の形状「カラカサ」

ローソク足には特徴的なかたちのものがあり、そうした特徴あるローソク足には名前がつけられています。その一つがカラカサです(下図)。

カラカサは、下影陽線・下影陰線とも呼ばれ、陽線、陰線共に実体が短く、実体の3倍以上の長い下ヒゲを持ったかたちをしています。

陽線の場合、一時大量の売りで下落したが、その後それを上回る高値で引けたもので上昇する可能性が高いことを示しており、陰線の場合、大量の売りに対し買い勢力が買い上がったが力及ばず、始値を下回って引けたもので下落する可能性が高いことを示しています。

首吊り線とは何か

それでは、ローソク足の基本的な見方については説明したので、以下では、首吊り線について詳しく説明していきましょう。

首吊り線:ローソク足の型

首吊り線とは、ロウソク足のコマに長い下ひげがついているチャートのことです。勢いよく上振れて寄り付いたものの、高値圏の可能性が高い状況であり、この手のローソク足は下落トレンドの入り口を示唆しています。

たとえば、前日に比べて当日は寄付きで買い注文が殺到し、その後押し目買いが入って何とか反発したものの、反発力はそれほど強くない状況では、首吊り線がよく出現します。

首吊り線は、上放れて寄り付いたのは良いのですが、買い方の利食い売りが殺到して、大きく下押しされます。

結果として、首吊り線が出現するとその後大きく値段を下げる可能性が高くなります。下ヒゲが長ければ長い程トレンド転換の予兆があるので注意が必要です。

首吊り線:現れる状況と特徴

高値圏で現れる首吊り線はとくにカラカサと呼ばれることがあります。カラカサ高値で現れるカラカサは、一度に大量の買いが出たために、売り注文が殺到している状況を表しています。

高値圏でカラカサが見受けられる場合は買い注文に停滞が起こっているサインです。そこから急激に下落する可能性はあるので、不用意に飛びつかないことが大切です。

首吊り線:どのようなシグナル?

首吊り線は、名前の通り、ここで買ってしまうと首を吊るくらい負けてしまうというシグナルです。首吊り線は、下落トレンドの入り口を示唆する危険なシグナルであると認識しなければなりません。

首吊り線が出た場合には、そこからトレンドが変化する可能性が高くなるので、そのタイミングで注文を出さないことが大切です。

首吊り線の使い方:トレンドの転換を見分ける

首吊り線はトレンドの転換点を見分けるために使うのが一般的です。翌日以降の株価は下落基調であることが多く売りとなることも多いです。そのため、首吊り線が出たら不用意に注文を出さずに、トレンドの転換方向を見極めることが重要です。

首吊り線の下ヒゲの長さが表すこと

首吊り線には下ヒゲがついています。ヒゲが長いということは、日中に大きく売られたものの、すかさずリバウンドし大きく株価を戻したということです。

下ひげが長ければ長いほど買い勢力が強くなり、株価チャートが反転上昇する可能性が高くなります。首吊り線の場合には、ローソクの実体の3倍以上のヒゲの長さがある場合を首吊り線と呼ぶことが多いです。

下ヒゲは売り圧力の大きさを表しているので、下ヒゲが長ければ長い程トレンド転換の予兆があることになります。

実践!首吊り線まとめ

それでは、実際に首吊り線をどのように使ったら良いのかについて説明していきましょう。

実践!首吊り線:事例

首吊り線が発生すると、過去にどのくらいの確率で値上がりしていたかを計算したサイトによれば、首吊り線の出現確率は0.02%程度です。この数字をみれば、首吊り線はチャート上にめったに現れないものであることがわかります。

めったに現れないものではありますが、トレンドの重要な転換点となるので、見落とさないようにしなければなりません。

首吊り線のケースをみると、下の図のように急激にトレンドが転換していることがわかると思います。

こうした事例が示しているように、首吊り線が現れたときにはその後のトレンドに注意しながら投資を行う必要があります。トレンドに逆らって投資をすることは大変難しいので、初心者の方はトレンドに沿った取引を心がけるようにしてください。

実践!首吊り線:カラカサが現れた時の注意

カラカサはトレンドの転換点を表します。そのため、高値圏でカラカサが現れた場合には、下降トレンドとなり、底値圏でカラカサが現れた場合には、上昇トレンドになると判断するのが一般的です。

首吊り線の特徴であるカラカサが高値圏であらわれた場合は、買い注文に停滞が起こっているサインとなります。そこから急激に価格が下落する可能性があるので、不用意に飛びつかないようにします。

一方、底値圏でカラカサが現れた場合には、一度に大量の売りが出たために、買い注文が殺到しているサインです。そこから急激に価格が上昇する可能性があります。

首吊り線の関連用語とは

最後に首吊り線と関係のある語について説明していきたいと思います。

首吊り線の関連用語①「酒田五法」

酒田五法とは、本間宗久(1724~1803年)によって編み出された投資手法です。江戸時代の日本では、世界に先駆けて米の先物相場ができあがっており、その米の先物相場では、ローソク足が発明され、罫線法といういわゆるチャート分析法も編み出されていました。

酒田五法には、ローソク足の組み合わせによって売り場、買い場を読む五つの法則があり、それぞれ三山(さんざん)、三川(さんぜん)、三空(さんくう)、三兵(さんぺい)、三法(さんぽう)と呼ばれています。

首吊り線の関連用語②「寄り付き(よりつき)」

寄り付きとは、1つの取引時間帯の中で行われる最初の取引のことを言います。株式取引には前場(9時~11時30分)と後場(12時30分~15時)があり、それぞれ寄り付きと呼びますが、一般的には単に「寄り付き」といえば前場の1番最初の取引のことを指します。

その日の始値は、その日の寄り付きで売買された価格のことを指しています。

首吊り線の関連用語③「押し目買い」

押し目買いとは、移動平均線と接する部分を「底値」と考えその底値と近づいた状態、もしくはその底値を少し下回った状態で購入する方法です。

株価は大きく上がったとしても移動平均線との剥離(株価の開き)が出てくると移動平均線に向かって下がってくる傾向があります。押し目買いでは、この株価の特性を利用して、移動平均線に近づくまで下がったところを購入して値上がりを待つ方法です。

首吊り線の関連用語④「窓」

窓とは、「ロウソク足とロウソク足の隙間」を意味する株式用語です。窓」ができる時には 通常時より強い買い注文や売り注文が入っています。窓が大きく上に空けば、強い買い注文が入っていますし、窓が下に空けば 強い売り注文が入っているので、時間が経つと過熱感が薄れ 株価は通常に評価されるべき株価に戻ろうとするのが一般的です。

最初の勢いで空いた窓まで株価が下がる(上がる)事は「窓を閉める」と呼ばれます。

まとめ

チャートを分析するときに、首吊り線が重要なトレンドの転換点を示すサインとなります。カラカサのかたちがチャート上に現れた場合には、今後のトレンドが転換する可能性があるので、注意してトレンドを追う必要があります。高値圏で首吊り線が現れた場合には、今後下降トレンドが形成される可能性が高くなります。

一方、底値圏で首吊り線が現れた場合には、今後上昇トレンドが形成される可能性が高くなります。首吊り線はトレンドの転換点を示す重要な指標なので、決して見逃さないようにしましょう。