PBR(株価純資産倍率)とは?プロがわかりやすく平均やマイナスの意味を徹底解説!

「株の指標って一体何?」

「PBRって何のためにあるの?」

あなたはこのような悩みを持ち続けてはいませんか?

将来のお金を考え、株を始めるまでは経済系のニュースや新聞は見ていなかった方にとって、株に関連する情報量はとてつもなく多く、覚えることが沢山ありますよね!

また、高校卒業後、大学でも経済系の勉強に触れるチャンスがなかった方はPBRや株価の指標などのワードを見たり聞いてもピンとこないでしょう。

今回はPBRの意味や株価の指標としてPBRがどのように使われているのかなどを具体的に紹介します。

PBRの意味や使用方法を正しく理解すれば、これらの判断基準をうまく活用して株を売買することが可能になります。

この記事を読んで、少しでも株の指標に関する不安が解消できれば幸いです。

この記事を書いた人
株式会社ジャパンインベストメントスクール 株式投資コンサルタント ファイナンシャルプランナー
児玉一希
プロフィール・所持資格 日本最大級の投資スクール・メールマガジン「ジャパンインベストメントスクール」に所属。毎朝10万人以上に向けて、相場情報を届ける。

PBRとは現在の株価のお得さの指標

PBRとは、Price Book-value Ratio(株価純資産倍率)の略称です。

まずは、PBRの定義などを含む基本情報を分かりやすく解説します。

PBRの定義

PBR=株価/1株当たりの純資産(BPS)で、別名「株価純資産倍率」と言います。

PBRは「企業の純資産に対して現在の株価がどれくらい高い(安い)か?」を表す指標なのです。

PBR(株価純資産倍率)は、株価を1株あたりの純資産額で割って計算します。

たとえば、株価が1,000円で、BPS(1株あたり純資産)が800円の会社の場合、PBRは1.25倍(1,000円 ÷ 800円)となります。

一般的に、

  • PBR2倍以上:割高
  • PBR1倍:適切な株価水準
  • PBR1倍以下:割安

と認識されており、3つの計算方法があります。

  1. PBR = 時価総額 ÷ 純資産
    基本的な計算方法
  2. PBR = 現在の株価 ÷ BPS(1株あたり純資産)←おすすめ!
    上記の計算式を1株あたりにしたもの。
    BPS(1株あたり純資産)は、企業の決算短信や有価証券報告書にも記載されている
  3. PBR = PER × ROE
    やや応用的な公式

例えば、PERは平均なみの15倍で、ROEは超高効率な経営をしているため50%のPBRを計算すると、

PBR(7.5倍) = PER(15倍) × ROE(50%)

となります。

PBRが7.5倍という数字は、

  • この会社は経営効率がすごく良い
  • 会社の持っている純資産は数字で表されている純資産以上の価値がある

と評価されている意味となります。

PBRの数値と解釈

次にPBRの数値を解説します。

PBRの数値は低ければ低い方が割安だとされています。

例えば、PBRが1である場合、株価と市場の評価が一致しているという意味になります。

つまり、PBR1倍以上は企業の純資産以上に評価されているがPBR1倍以下はその企業が「純資産以下でしか評価されていない」という解釈になります。

純資産以下でしか評価されていないということは、理論上ではその会社は「今すぐ」営業を停止して解散した方が株主にとってはメリットになることが言えますね。

PBR1倍以下は「解散価値を割っている」と表現することがありますので覚えておくとよいでしょう。

PBRが1以下の企業の解散で株主に儲け

PBRは、会社が解散した場合に株主に配分される資産ともなるため「解散価値」とも呼ばれています。

持ち株数に応じて株主資本を受け取る権利があるため「儲け」となるのです。

例えば、現在1,000円の株(PBR1倍以下)を購入した場合、その会社が解散し、会社の純資産を株主に分配すれば、理論上は「1,000円以上」になって戻ってくるという意味になります。

もちろん、PBR1倍を割り込んでいたとしても、企業がわざわざ営業停止して解散することはありませんが、「それくらい割安ですよ」ということです。

PBRは企業の成長段階でも変わる

また、創業期の場合は借入の多さによって純資産比率が低くなるため、PBRは必然的に高くなります。

つまり、多くの創業期の会社は、負債比率が高くなり、純資産比率が低くなるケースが多々あるため、PBRも高くなりがちになるのです。

ただ、PBRは会社の成長段階でも変わりますので、定期的に計算していくとよいでしょう。

PBRを使った売買する株の判断ポイント

PBRを使って売買する株の判断基準を5つ紹介しますので、今後の参考にしてください。

PBRが1になる株価で下値を推定

PBRが1の場合、株価と資産価値が一致しているので、これ以上は下がらないだろうというバイアスがかかります。

PBRは、分母が純資産であるため、企業の短期的な株価変動に対する投資尺度になりにくく、また、将来の利益成長力も反映しにくいため、単独の投資尺度とするには問題が多い。ただし、一般的にはPBR水準1倍が株価の下限であると考えられるため、下値を推定する上では効果がある。更に、PER(株価収益率)が異常値になった場合の補完的な尺度としても有効である。

なお、一株当たり純資産(BPS)は純資産(株主資本)を発行済株式数で割って求める。以前は「自社株を含めた発行済株式数」で計算していたが、「自社株を除く発行済株式数」で計算する方法が主流になりつつある。企業の株主還元策として自社株を買い消却する動きが拡大しており、より実態に近い投資指標にするための措置である。

PBRが長期で1以下なら保有メリットなし

長期に渡り、PBRが1以下の場合は今後株価が上がることが期待できないと言われています。

そのため、保有していても利益がでません。

つまり、別の株に投資をして資産を増やす機会を損失していることになりますので、PBRが長期間1以下を維持している場合は保有メリットがないと考えてよいでしょう。

PBRが高くてもROEも高いなら狙い目

経営効率がよいとROEは高くなる傾向にあります。

PERが平均並み、ROEが高い場合、PBRは1を超えます。

よって、資産以上の価値がある企業と判断することができるため、PBRが高い・ROEも高めの企業は狙い目であると言えますね!

PBRは他業種間で比較をしない

業種によって、バランスシートに表れない資産が異なります。

PBRが妥当かどうかを判断したいなら、業種別での平均などを使って評価するのがおすすめです。

銀行株で1倍のPBRは参考にしない

低PBRランキングの上位は銀行が独占しています。経営難に公的資金の注入などがあり、PBRが低下しやすい傾向があるとされています。

よって、PBR0.5以下が当たり前のようにありますので、PBR1倍の銀行株は参考にしない方がよいでしょう。

PBRを使ったバリュー投資での成功例

PBRを活用したバリュー投資で、株の成功者になった方を3人紹介します。

世界トップクラスの富豪になった「ウォーレン・バフェット」

投資をする人なら、バフェットの保有銘柄や売買状況を常に把握し、あなた自身の判断材料のひとつとしている方もいらっしゃることでしょう。

ウォーレン・バフェットと言えば「投資の神様」として有名ですよね。

彼は「長期投資で巨万の富を築くことに成功した」数少ない投資家の1人で、「バークシャー・ハサウェイ」のCEOで、圧倒的な成績を継続的に収め、企業業績(ファンダメンタルズ)を重視したバリュー投資家で知られていますね。

2018年の段階で純資産が推定10兆円あると言われています。

割安な株を購入し長期保有で資産形成をすることで、現在のキャリアと資産を手にしたとされています。

彼が保有している銘柄は、アップル、バンク・オブ・アメリカ・コカコーラ・ジョンソンアンドジョンソンなどがあるそうです。

バリュー投資の基礎を作った「ベンジャミン・グレアム」

「ベンジャミングレアム」の画像検索結果

ウォーレン・パフェットの師匠でもあるベンジャミン・グレアム。

大学卒業後、金融業界の聖地である「ウォール街」で働き始めた当初は、チョークボーイとして株式価格の変動を黒板に書き写していたとされています。

その後、企業の債権や株式等のレポートを書いたりする作業も任されるようになり、1926年、自社「グレアム・ニューマン」を設立。

1929年10月24日に起きたニューヨーク証券取引所での株価暴落(世界恐慌)によりグレアムも追い込まれましたが、大学の夜間コースで教鞭を取りながら生活を切り盛りし、自身の投資経験等を総まとめにした本「証券分析(Security Analysis)」を書き上げたそうです。

自身の投資会社で引退まで平均17%の年間収益を生み出していたことは今でも語り継がれています!

大手ファンドで年率13%で運用「ピーター・リンチ」

「ピーター・リンチ」の画像検索結果

バフェットは日本のニュースでも度々報じられるためかなり認知度が高めですが、彼と同じ投資手法で「伝説のファンド」を作り上げたピーター・リンチ(投資の神様)も実力を持った有名な投資家なので知らない方はいないでしょう。

勝率は6割程度でしたが、勝つ時は2~3倍で勝ち、損失を抑えていた投資家で有名です。

  • 今は評価が低くても数年のうちに高成長、もしくは復活を遂げる銘柄
  • ファンダメンタルズが良好なのにも関わらず安く放置されている銘柄

を見つけることは彼独自のルールで、このルールのおかげで大きな結果を残したとして知られています。

アマチュアでもプロに勝てる可能性はある、そのためにすべきことは「自分のよく知った業種・会社の株式を購入すること」と彼の書籍『ピーター・リンチの株で勝つ』で語られています。

どのようにして上記3人がバリュー投資で成功したのか、興味がある方はぜひ彼らの書籍を読んでみてくださいね。

最新割安でおすすめの銘柄5選

現段階(2020年2月6日)で割安でおすすめの株を5つ紹介します。

今後の株取引の参考にしてください。

【7203】トヨタ自動車

出典:https://jp.kabumap.com

PBR   1.35%
PER 12.01%
ROE    11.11%
株価   7,914円
配当利回り:2.8%

トヨタ自動車株式会社は、日本の大手自動車メーカーです。

2019年3月期において、売上高は日本の上場企業で初の30兆円超えを達成しました。

2020年3月期について営業利益が2兆5,500億円と3.3%の増益を予想しています。

次世代エコカーとして「電気自動車(EV)」を優先する国が増えてきていることは事実で、トヨタに大きな影響を与えることでしょう。

また、大手自動車会社であるトヨタがどれだけCASE革命で結果を出せるのかも気になるところではあります。

ネットにつながるコネクティッド・カー(C)
自動運転(A)
自動車シェアリング(S)
電気自動車(E)

上記4つの英語頭文字をとると「CASE」となります。

【4503】アステラス製薬

出典:https://jp.kabumap.com

PBR   2.95%
PER 17.69%
ROE    16.69%
株価   1,967円
配当利回り:2.02%

アステラス製薬は、

  • 泌尿器系治療分野及び器官移植や感染症
  • 腫瘍
  • 神経科学
  • 糖尿病合併症
  • 代謝性疾患を含んだ免疫治療分野

に取り組む製薬会社です。

2019年の10月に株価が大きく上昇し、その後高値圏で推移しているためそろそろ2,000円に到達するのではないか、と言われています。

売上高は1兆3,000億円をキープし、流動比率も1.72倍と1倍を超えているので今後に期待されている企業のひとつです。

【4901】富士フイルムホールディングス

出典:https://jp.kabumap.com

PBR   1.42%
PER 17.89%
ROE    7.95%
株価   5,633円
配当利回り:1.75%

富士フイルムホールディングスは、

  • カラーフィルムおよびデジタルカメラ、フォトフィニソシイング機器などのイメージングソリューション
  • メディカルおよびライフサイエンス用機材の開発および製造・販売

を行なっています。富士フイルムといえば、「写ルンです」ですよね!最近若い女性の間で再ブームがきているそうですよ!

ここ6年の富士フイルムホールディングスの売上高は、ほぼ2.4兆円規模で横ばいです。

ROE(株主資本利益率)は直近7.95%と低いですね。

典型的な日本株だと言えます。(10%が合格ライン)今後に期待しましょう!

【6702】富士通

出典:https://jp.kabumap.com

PBR   2.32%
PER 16.44%
ROE    14.13%
株価   12,705円
配当利回り:1.42%

富士通は日本代表とする大企業のひとつです。

  • 半導体、コンピューター、通信装置などの製造
  • 総括的な情報技術ならびにネットワーク・テレコミュニケーションソリューション、インターネットサービス

を提供しています。

2019年9月に1度株価が下降しましたが、ここ数ヶ月で少しずつではありますが回復してきています。

富士通も日本を代表とする大企業のひとつですが、売上高はここ数年横ばいですが、ROEは14.13%とやや高め。

富士通が気になる方は四季報を参考にするとよいでしょう。

【1925】大和ハウス工業

出典:https://jp.kabumap.com

PBR   1.42%
PER 17.89%
ROE    15.85%
株価   3,640.0

配当利回り:3.19%

大和ハウス工業は、大阪府に本社を置く住宅総合メーカーです。

また、大和ハウス工業は「工業化住宅のパイオニア」で、売上は約4兆円と、建築業界最大手ですので知らない人は少ないでしょう。

2019年4月に戸建住宅や賃貸共同住宅で建築基準に関する不適合が1878棟で見つかったのはニュースでも報道されていましたね。これが原因で株価が下落し、それ以来少しずつではありますが回復傾向にはあるようです。

ただし、上記で紹介した4社と比べて配当利回りが3%越えであるため、減配がなければかなりおすすめの銘柄であると言えます。

今回紹介した5つの銘柄は、株価の上昇と下落を何度も繰り返しているとはいえ、総合的に見ても大企業の株はやはり安定していますね。

PBRは指標の一つとして株式投資の見極め

PBRは指標のひとつです。

PBRを正しく理解すれば、株初心者でも割安な株を見つけることが可能になります。

株初心者の方にとって少し難しい内容かもしれませんが、不安のない株式投資を見極めるためにPBRの知識や情報は必ず必要となります。

この機会にしっかりとPBRを理解し、これから本格的に始まる株式投資に活用していきましょう!