コモディティ投資とは?基礎知識と始め方、メリット・デメリットを解説!

「将来のために今から投資を始めたい」

「コモディティとは一体何だろう?」

あなたはこのような悩みを持ち続けてはいませんか?

大学では経済に関する授業は受けていないが、お金のことはしっかりと準備しておきたい!と感じている方は多いように見受けられます。

コモディティとは、ある一定の商品カテゴリーの中で、機能や品質による差異が減少し、商品価値が普遍化、汎用化されることを意味します。

将来のために、今のうちから投資の準備をしておけば、安心して老後を迎えることが可能になります。

今回はコモディティとは何か、コモディティ投資のやり方、また、自分に合った投資方法かどうかの見極め方を分かりやすく解説します。

この記事を読んで、将来のお金に対する不安を少しでも解消できれば幸いです。

この記事を書いた人
ファイナンシャルプランナー
児玉一希
プロフィール・所持資格 日本ファイナンシャル・プランナーズ協会が定めている、ファイナンシャルプランナー技能士の資格を有し、当サイトの監修活動を始め、相場情報のまとめやコラムを寄稿する活動なども行なっている。

コモディティの意味

コモディティの基本情報をひとつひとつ見ていきましょう!

コモディティとは

コモディティ(Commodity)とは、ある一定の商品カテゴリーの中で、機能や品質による差異が減少し、商品価値が普遍化、汎用化されることをいい、一般には「商品」のことを意味します。

「commodity」には、「商品・産物」などの意味のほかにも、「有用なもの」や「役に立つもの」という意味もあります。

投資においてのコモディティは、「商品先物市場で取引されているエネルギー、貴金属、農産物等」を意味します。

英語では、「commodity prices(物価)」や「commodity distribution(物流)」「staple commodities(主要商品)」などといった表現で使われることが多い

コモディティの言葉としての使い方

コモディティやコモディティ化を使った例文を3つ紹介します。

  • スーパーにある商品の半分が「コモディティ」だ
  • コモディティ商品の中にも、しっかり探せば売れる商品はある
  • 新しいサービスを展開したとしても、すぐにコモディティ化になってしまう可能性がある

「コモディティ」は「差別化が難しくなった商品」という意味で使われることが多いのですが、「コモディティ商品」という表現も耳にしますので覚えておくとよいでしょう。

差別化がコモディティの対義語

「差別化」は「コモディティ」と反対の意味を持つ言葉です。

「差別化」とは、「他との違いを際立たせること」「他とは異なる特徴を作っていくこと」という意味を持っています。

また、差別化と同じような意味で使われている言葉があります。

それは「ブランディング」と呼ばれるもので、ビジネスの分野でよく用いられています。

差別化ができないと、中小の零細企業ではコモディティ化による低価格競争で、大企業に勝つのは困難だとされています。

コモディティ化の原因と問題点

コモディティ化が起きる原因やコモディティ化による問題点をまとめてみました。

なぜコモディティ化が起きるのか

まず、コモディティ化とは、市場参入時に、高付加価値を持っていた商品の市場価値が低下し、一般的な商品になることを指します。

コモディティ化には3つの原因があると言われています。

原因その1:供給過多

いろいろな企業が市場に参入することで供給量が需要量を大幅に超えてしまうと「供給過多」になります。

これにより、企業は少しでも売上を確保しようと他社より安い値段で商品を売ろうとばかり考え、商品改善に目を向けず、安易な低価格路線に走ってしまう企業が増えると、コモディティ化は急激に加速します。

原因その2:低価格化

また、新興国は人件費が安いため、日本メーカーの商品よりも低価格で販売することが可能です。

中国やタイ、ベトナムなど新興国商品の場合は初めから低価格です。

そのため、類似品がそこまで多くなくても国内企業はこの価格に合わせる必要にせまられ「低価格化」が進みます。

原因その3:モジュール化

規格やルールが存在する商品はコモディティ化になりやすいと言われています。

なぜなら、製品の一部の部品がモジュール化されている場合、メーカーにとっては安く開発ができますが、どの企業もその部品を使っているため、出来上がった商品はどれも同じような品質となるからです。

コモディティ化の問題点は低価格競争

コモディティ化は市場が成熟すると起きやすいとされています。

消費者の立場だと、コモディティ化はメリットとなります。

なぜなら、商品供給量が増えれば、日本全国に商品が流通するため、これまでと同じ品質の商品を安い価格で容易に手に入れることができるからです。

その一方、企業はいつの時代も新商品の開発が求められています。

そのため、企業は差別化した商品を生み出すために多くの時間とお金をかけて商品開発を行います。

長い月日や多くのお金を費やして完成させた商品がコモディティ化した場合、購入者は価格でしか購入先を判断しなくなるため、低価格競争が起きてしまい、商品価値は大幅に減ってしまいます。

企業の立場で見ると、コモディティ化は好ましくない現象だと言えますね。

コモディティ投資の基礎知識

それでは、コモディティ投資における基礎知識を分かりやすく解説します。

今後の参考にしてください。

コモディティ投資で扱う商品の種類と特徴

コモディティ投資で扱う商品の種類と特徴をそれぞれ詳しく見てみましょう!

原油や天然ガスなどのエネルギー

  • 原油(Crude oil)
  • ガソリン(Gasoline)
  • ヒーティングオイル(暖房油)(Heating Oil)
  • ディーゼル(Diesel)
  • 天然ガス(natural gas)

エネルギーには原油や天然ガスなどがありますが、これらは、

  1. 中東情勢や国際情勢
  2. テロなどによる海上輸送の不安定化
  3. 減産

などで価格が変動します。

産油国の生産の動向、減産の合意などが価格形成に大きな影響を与える場合もありますので、注意する必要があります。

金やプラチナの貴金属

  • 金(Gold)
  • 銀(Silver)
  • プラチナ(白金)(Platinum)
  • パラジウム(Palladium)

金、銀、プラチナ(白金)などの貴重な金属を貴金属のことで、安全資産とも呼ばれています。

貴金属は、宝飾品だけではなく、「金属の塊である地金(じがね)自体に価値がある」でも資産価値があると認められています。   

アルミニウムや銅などの産業用金属

  • アルミニウム(Aluminum)ベースメタル
  • 銅(Copper)ベースメタル
  • 鉄(Iron)ベースメタル
  • ニッケル(Nickel)レアメタル
  • コバルト(Cobalt)レアメタル

産業用金属は、業などの産業で用いられる金属のことです。

大きくわけるとベースメタルとレアメタルの2種類が存在し、政府の輸出政策や鉱山の生産動向が価格に影響を与える場合があります。

牛や赤身豚が対象の畜産物

畜産物として、飼育牛や生牛、赤身豚肉が国際的なコモディティ投資の対象になっています。

人口や所得の増減により需要が変化したり、飼料価格の上昇や疫病が価格に影響する場合もあります。

ちなみに、牛には飼育牛(Feeder Cattle)と生牛(Live Cattle)の2つの種類があります。

飼育牛:飼育されている途中の牛のこと

生牛:十分に成長している食肉になる状態の牛のこと

を意味します。

また、赤身豚肉(豚赤身肉:Lean Hog)は、食用の豚肉のことを意味します。

赤身豚肉の価格は、豚肉需要の動向によって左右します。

小麦やコーンなどの農作物

  • 小麦(Wheat)
  • とうもろこし(Corn)
  • 大豆(Soybean)
  • 大豆ミール(Soybean Meal)
  • 大豆油(Soybean Oil)
  • 米(Rice)
  • コーヒー(Coffee)
  • 砂糖(Sugar)
  • ココア(Cocoa)
  • 木綿(Cotton)
  • オレンジジュース(Orange Juice)
  • 小豆(Red Bean)
  • ゴム(Rubber)
  • 木材(Lumber)

 農作物は、異常気象や収穫時期などで価格が変動する場合があります。

 また、農作物は、畜産物と合わせて「農産物」という括りで扱われることもあります。

メリットはインフレに強く分散投資ができること

コモディティ投資は、インフレが起きると、投資対象の実物資産も一緒に値上がりする傾向があるため、インフレに強い投資方法だと言えます。

また、金などの貴金属のコモディティ投資は株価に影響されにくいため、安全資産として常に注目されています。

ただし、先にもお伝えしたように、現在私たちが直面している新型コロナウイルスのように世界情勢が不安定になると、株価が全体的に下がり、安全資産である金に投資資金が流入してしまいます。

その結果、金の価格が上昇する場合もありますので、価格変動のリスクを抑えるためにも、金に限らず、コモディティを株式や投資信託などと組み合わせるとよいでしょう。

コモディティ投資は「分散投資」になることもあるのです。

デメリットはインカムゲインがなく価格変動が大きいこと

コモディティ投資にもデメリットはあります。

株式投資などの場合、売買を何度も繰り返すことで得られる可能性がある「キャピタルゲイン(売却益など)」と、株を保有し続けることで発生する「インカムゲイン(配当など)」の2つを手にすることが可能です。

しかし、コモディティ投資は「実物資産」のため、配当金や利息などがありません。

また、株や債券より市場規模が小さいため、取引が少ないと値動きが大きい場合もあります。

コモディティ投資には、価格変動リスクや為替リスクなどがあることをしっかりと覚えておきましょう!

コモディティ投資を始めよう

コモディティ投資の始め方を解説します。

個人で始める方法は2パターン

個人でコモディティ投資を始める方法は2つのパターンがあります。

それぞれの方法を見てみましょう。

気軽に挑戦をするなら投資信託を利用

コモディティを組み入れた投資信託で資産運用することが可能です。

金やプラチナなどの貴金属、原油の価格に連動するETFがメインとなります。

ETFとは、上場投資信託のことです。

株式市場に上場している投資信託であるため、通常の株式のようにリアルタイムで取引することが可能です。

また、手数料も株式と同じであるため、ネット証券を利用すれば売買コストを最小限に抑えることができます。

個別のコモディティで先物取引

商品先物の定義は、「将来の一定の期日に商品を受渡しすることを約束し、現時点でその価格を決める取引」です。

つまり、1ヵ月後や2ヵ月後に金や原油など商品の受渡しを約束し、それまでの期間は売りや買いなどの売買を行なうのです。

商品先物取引は、レバレッジをかけて少額の資金で取引を始めることが可能です。

ただし、商品市場自体の値動きも大きいため、レバレッジをかければ大きな利益が狙える一方、想定外の大きな損失がでる恐れもあることも頭に入れておきましょう。

リスク管理の徹底をおすすめいたします!

コモディティ投資は4つの指標に注目

コモディティ投資に必要な指標4つのそれぞれの特徴を見てみましょう!

ロイタージェフリーズCRB指数

ロイタージェフリーズCRB指数は、正式には「ロイター・コアコモディティーCRB指数(=Thomson Reuters/CoreCommodity CRB Index)」と呼ばれており、世界的な物価や景気の代表的な指標です。

製品原料として使う商品を多く含むことから、物価上昇率(インフレ動向)の先行指標として国際的に注目されていると言われています。

ブルームバーグ商品指数

ブルームバーグ商品指数(Bloomberg Commodity Index(ブルームバーグ・コモディティ・インデックス))は、ブルームバーグ・インデックスが算出・公表する、コモディティ投資のベンチマークとして広く利用されている総合商品指数を指します。

ブルームバーグ商品指数は、広く分散化されたインデックスとなっているため、複数の商品先物の動きを追うことが可能です。

22種の現物商品で構成されています。

S&P GSCI商品指数

S&P GSCI商品指数は、「S&P GSCI コモディディ・インデックス」とも呼ばれ、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスが算出・公表する世界のコモディティ生産量の時価総額の加重指数を意味します。

世界中にいる機関投資家をメインに、コモディティ市場の投資パフォーマンスを図るベンチマークとして利用されています。

ロジャーズ国際商品指数

ロジャーズ国際商品指数は、世界中を旅しながら、それぞれの国の情勢を自分の目で確認したジム・ロジャーズ®によって開発された実用性の高い商品指数です。

36種の銘柄で構成され、他の指数より取り扱い銘柄が多いなどの特徴が挙げられます。

ロジャーズ国際商品指数は、特に農産物の種類を多く計上しているため、世界にある農産物市場の価格動向を反映します。

大手運用会社のファンド名と運用状況

eMAXISプラスコモディティインデックス

出典:https://emaxis.jp/smp/fund/261282.html

eMAXISプラスコモディティインデックスは、三菱UFJ国際投信が運用しています。

原則として、為替ヘッジは行いません。

  • 基準価額(2020/04/09):5,494円
  • リターン(1年):-24.96%(989位)

信託報酬等の合計は、名目では0.44%ですが、実質は0.90%です。

ファンドの目的:

コモディティを実質的な投資対象資産とする上場投資信託証券(ETF)に投資を行うことで、ベンチマークであるブルームバーグ商品指数トータルリターン(円換算ベース)に概ね連動する投資成果を目指しています。

MAXISプラスコモディティインデックスの公式サイトはこちら

損保ジャパンコモディティファンド

出典:https://www.sompo-am.co.jp/fund/0902/price.html

損保ジャパンコモディティファンドは、損保ジャパン日本興亜アセットマネジメントが運用しています。

原則として、損保ジャパンコモディティファンドも為替ヘッジを行わないため、為替変動の影響を受けます。

  • 基準価額(2020/04/09):1,681円
  • リターン(1年):-30.17%(1097位)

信託報酬等の合計は、年率0.35%程度です。

ファンドの目的:

上場投資信託証券(ETF)を実質的な主要投資対象とし、商品(コモディティ)市況に概ね連動する投資成果を目指して運用を行います。

損保ジャパンコモディティファンドの公式サイトはこちら

賢者のセオリー

出典:https://www.daiwa-am.co.jp/funds/detail/3082/detail_top.html

賢者のセオリーの正式名称は「ダイワ・株/債券/コモディティ・バランスファンド」で、運用会社は大和証券投資信託委託です。

保有実質外貨建資産については、為替変動リスクを回避するための為替ヘッジは行わないため、為替変動の影響を受けます。

  • 基準価額(2020/04/09):7,016
  • リターン(1年):-12.78%(981位)

信託報酬等の合計は、年率1.485%程度です。

ファンドの目的:

内外の公社債、内外の株式およびコモディティ(商品先物取引等)に投資し、信託財産の着実な成長と安定した収益の確保を目指します。

ダイワ・株/債券/コモディティ・バランスファンドの公式サイトはこちら

投資信託を使ってコモディティで資産運用

コモディティ投資は、投資信託、ETF(上場投資信託)などの購入も行なうことができ、個人でも参加することが可能です。

コモディティは購入手数料や管理手数料などが高くなりやすい傾向があります。

そのため、「投資信託を利用してコモディティで資産運用をしていきたい!」と考えている方は、コモディティ投資のメリットとデメリットをしっかりと把握してから投資を始めましょう!